QQQのリスクヘッジ候補比較(VIG/SPYD/ARKK)

海外ETF

向こう50年GAFAMの天下を疑わない私でも、今回の暴落は胆を冷やしました。

ハイテクの終焉だ、GAFAMは高すぎる、NASDAQが200日線の$9326まで落ち込む可能性がある、とか言われて少しビビってます(;’∀’)

基本的には株式のヘッジは株価と逆相関の債券だと思いますが、超低金利の現在においては債券が最高値圏内であることが予想され、今から投資する気になれません。

そこでQQQのヘッジをしてくれそうなETFとして、東大バフェットさんがおすすめするVIG、私が逆相関ではないか?と感じているSPYD、GAFAM以外のハイテク銘柄多数保有するARKKの3種類をPickupし定量的に評価してみました。

QQQ構成銘柄

QQQはNASDAQに連動するETFです。NASDAQ上位100銘柄からVISA等の金融銘柄を除いた構成となっています。

構成比率の46%がGAFAMで構成されているので、GAFAMに投資したいと思ったらQQQが最適解となります。

QQQのヘッジ候補

QQQのヘッジ候補として3種のETFをPickupしました。

  • VIG
  • SPYD
  • ARKK

VIGとは

10年以上増配している企業で構成されたETFです。東大バフェットさんが押しに押している有名ETFです。優良企業で構成されているため配当金と株価上昇の両方を期待できます。現時点での配当利回りは1.9%程度と高配当ETFにしては配当利回りは見劣りしますが、安定した成長が見込まれるので定期積立向きな銘柄かと思います。

組み入れ銘柄は下記の通り。

私もぱっと見でわかる有名企業ばかり。実際、私が米国に駐在していた時に一度は活用しています。

組み入れ銘柄の1位がGAFAMの一角であるマイクロソフトです。

SPYDとは

The高配当ETFです。配当利回りだけを追求したETFです。直近の不景気で3%程度の配当になってしまいましたが、7~8%程度の配当を出していました。SPYDと書いて”スピード”と呼ぶらしいです。脱法ドラッグのようなネーミングですね。実際この高配当ETFの中毒になっている方も大勢いるのではないかと思います。私もその一人です。金融(23.33%)、不動産(18.56%)、公益事業(11.41%)、エネルギー(10.94%)の順に構成されています。コロナ下では厳しそうなセクタですね。。高配当上位を一定の割合で組み替える=株価下落銘柄を組み入れるという運用なので株価上昇はほとんど期待できません。定期積立には不向き。現状上値は$28~$30くらいで安定していますので、それよりも大幅に下がった時にまとめ買いすれば、良い投資先になるのではないかと考えます。

構成銘柄は以下の通り。QQQとは被っていませんね。

ARKKとは

有名アクティブ投資ファンドARKが運用しているETFのイノベーションセクタです。構成銘柄の1位はモンスター企業のテスラです。その他、新しい世界を作るような新興ハイテク、バイオ等で構成されています。ハイテクが多く組み込まれているにも関わらず、QQQと重複する銘柄はテスラくらいです。

QQQのヘッジ候補としては面白いかと思い比較対象にしてみました。

QQQヘッジの考え方

QQQのヘッジの好ましい特徴は以下です。

  • QQQ暴落時にヘッジのETFが暴落しない。
  • QQQ暴落時にヘッジのETFが上昇する。

このようなETFを探すにはQQQ暴落時のQQQとの相関率を調べることで定量的な評価ができると考えます。

QQQ暴落時の相関率

今回はQQQが-3%以上暴落した時の相関率のまとめです。

調査期間VIGSPYDARKK
2019年9月26日~2020年2月19日
(コロナ前)
#DIV/0!#DIV/0!#DIV/0!
2020年2月20日~2020年9月1日
(コロナ暴落時)
93.8%127.8%125.5%
2020年9月2日~2020年9月25日
(今回のハイテク暴落時)
33.0%20.6%95.1%
通期
85.7%113.5%125.4%

コロナ暴落前はQQQの-3%以上下落がありませんでした。

コロナ暴落時はSPYD、ARKKは相関率が100%以上となっていますが、QQQの方がむしろ強かったと言えます。

今回のハイテク暴落時はVIGとSPYDのQQQとの相関が低く、十分なヘッジ候補になるのではないかと思われます。

ハイテク暴落時の騰落率

次に、ハイテク暴落時の騰落率をグラフで確認してみます。

9/4のQQQ暴落時はSPYDが大きく上昇しています。セクターローテーションでしょうか?

9/21の暴落は、QQQよりもSPYD、VIGの方が暴落率が大きいという結果でした。

全体としてこの時期はSPYDと逆相関になっていると見なして良さそうです。

但し、騰落率で考えるとVIGが非常に安定しています。またARKKはQQQとの相関が高いもののリカバリが異常に早いため、結果として-0.7%の落ち込みに収まりました。

まとめ

QQQとの相関率と直近の騰落率の両面から定量的に比較した結果、VIGがQQQのヘッジとして優秀であると判断しました。

今回のハイテク暴落ではQQQとSPYDの相関率がとても低いため、購入時期さへ間違えなければSPYDも非常に有力と考えられます。

ARKKでQQQと重複している銘柄はテスラくらいですが、QQQと相関率が高いためハイテクのヘッジとしてはいまいちかもしれません。しかしハイテク内での分散という意味では非常に有力ではないかと思います。

なお、今回のハイテク暴落から急回復したARKKは現在SBI証券や楽天証券では扱っておりません。

米国証券のFirstradeで購入が可能です。

米国証券開設に興味のある方はこちらの記事をご参考くださいませ。

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