VYM、HDV、SPYD等の米国高配当ETFは魅力的ですよね!
世界最大の株式市場、低い経費率、高配当利回り、1株購入可能(少額購入可)
直近の指標は以下の通り。2020年5月14日時点
配当利回り [税込] | 経費率 | 購入単価 [手数料除] | |
---|---|---|---|
VYM | 2.96% | 0.06% | $74.99 |
HDV | 4.62% | 0.08% | $79.12 |
SPYD | 6.20% | 0.07% | $25.56 |
購入方法
購入方法は大きく分けて二つあります。1つ目は日本の証券会社から、2つ目は米国の証券会社からとなります。日本在住でも米国証券口座を開設して、取引ができるようになりました。便利な世の中になりましたね。
でも 手数料とか税金とかいっぱい取られそうだよね??
米国高配当ETFの全諸費用
米国高配当ETFの購入、配当金に掛かる諸費用は以下の8点です。
- 為替手数料(日本円→米国ドル)
- 送金手数料(日本→米国)
- 買付手数料
- 投信経費
- 米国課税(10%)
- 日本課税(20.315%)
- 送金手数料(米国→日本)
- 為替手数料(米国ドル→日本円)
実際、日本株に比べ、追加で費用が掛かっちゃいますね。
SBI証券が一番良いって話聞くけど、実際どこで買うのが
良いのかな?
証券会社別 配当利回り100万円シミュレーション
ネットで評判の良かった3つの証券会社をPickupしました。
楽天証券、SBI証券、Firstrade証券(米国)
各証券会社で100万円米国ETFを購入した場合の
実質配当利回りがいくらになるか? シミュレーションしてみたいと思います。
モデルケース
- 投資金額:100万円
- 銘柄 :SPYD
- 配当利回:6.2%(増減配はなし)
- レート :$1=107円
- 運用期間:1年間
- 購入方法補足
- 楽天証券 :楽天証券のみ
- SBI証券 :住信SBI銀行でドル円換金
- Firstrade :TransferWise⇔UnionBank⇔Firstrade
シミュレーション結果
項目 | 楽天証券 | SBI証券 | Firstrade | 補足 |
---|---|---|---|---|
投資金額 | 100万円 | 100万円 | 100万円 | |
送金手数料 (日本→米国) | 0 | 0 | ¥6392 | 手数料 |
為替手数料 | ¥2343 | ¥372 | 0 | 手数料 |
買付手数料 (消費税込) | ¥4914 | ¥4924 | 0 | 手数料 |
SPYD購入額 | ¥992755 ($9278.1) | ¥994703 ($9296.3) | ¥993608 ($9286.1) | 100万円で購入できるSPYD 手数料分減額される |
配当金 (税引前) | ¥61551 ($575.24) | ¥61672 ($576.37) | ¥61604 ($575.74) | SPYD購入額の6.2% |
ETF経費 | ¥43 ($0.40) | ¥43 ($0.40) | ¥43 ($0.40) | 手数料 |
米国課税 (10%) | ¥6151 ($57.48) | ¥6163 ($57.60) | ¥6156 ($57.53) | 税金 |
日本課税 (20.315%) | ¥11244 | ¥11266 | ¥11254 | 税金 |
配当金 (税引後) | ¥44147 | ¥44234 | ¥44185 | |
為替手数料 (米国ドル→日本円) | ¥103 | ¥17 | 0 | 手数料 |
送金手数料 (米国→日本) | ¥462(注) | 手数料 | ||
配当金 (諸経費込) | ¥44044 | ¥44217 | ¥44185 | |
実質利回 | 4.40% | 4.42% | 4.42% |
(注)5年分の配当金を1回で送金する想定
あれ? ほとんど一緒だ!!
米国口座は購入ルートが全然違いますが、結果はほとんど一緒になってしまいました。
なぜでしょうか? 項目毎に検証してみましょう。
1.為替手数料、送金手数料 (配当利回りへの影響 0.02%)
ETF購入時に発生する為替手数料、送金手数料はSPYD購入額を減額します。
従って、配当金に与える影響は
厳密に見れば、楽天証券は$1あたり0.25円、SBI証券は$1あたり0.04円ですが
配当利回りへの影響を計算します。
差分 楽天証券 VS SBI証券
購入時:1959円 (SPYD購入時の円⇔ドル換金)
購入後: 87円 (配当金受取時のドル⇔円換金)
配当利回りへの影響
(1959円x6.2%+87円)÷100万円=0.02%
金額にして208円 無視できるレベルでした。
一つの口座しか持たないのであれば、楽天SPU+1%のほうがお得ですね。
TransferWiseの送金手数料は、100円+送金額 x 0.64%(2020年5月15日時点)
手数料が安いと評判のTransferWiseですが、
送金額に比例するため100万円だと他行のほうが安い可能性がある。
2.買付手数料(配当利回りへの影響 0.03%)
楽天証券、SBI証券ともに 購入金額 x 0.495%
購入代金無料の商品はあるが、高配当米国ETFは残念ながら対象外
こちらも買付にかかる費用のため、0.03%と無視できるレベル
Firstradeは買付手数料が無料。
3.税金(配当利回りへの影響 1.74%)
配当利回りを抑えるためには、税金を抑えるしかないという結論になります。
特に米国ETFの配当金には米国(10%)と日本(20.315%)の二重課税がかかっています。
取れる対策は以下です。
対策
- 外国税除外控除申請 (確定申告)
- 一般NISAとジュニアNISAの活用
外国税除外控除申請はMustです。これで所得税から10%(1)取り戻せます。
併用は不可ですが、一般NISAとジュニアNISAも有用です。
私自身は一般NISAでSPYDを購入しています。
また、今回の趣旨とはことなりますが、
米国証券には税制面において有利な点が2点あります。
- 売却益は非課税
- DRIP(自動配当再投資)は非課税
結論
- 米国高配当ETFの配当利回りは、証券会社(米国証券含む)で差異なし。
- 配当利回りは税金で決まる。それ以外の手数料は無視できる。
- 一般口座で運用している場合、外国税除外申請はMust
- 一般NISA、ジュニアNISAを活用することで大幅な利回り改善が期待できる。
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